我が家の一人息子は、3年半こちらでお世話になりました。
「モンテッソーリ(以下モンテ)教育」が家庭の方針に合っていたことに加え、一人っ子ゆえに“縦割り”の環境で学ばせたいと考えたからです。
モンテの国際資格を持つベテランの先生方と専科の先生方は穏やかで優しく、子どもたちへの声掛けには安心感と温かさがあり、前向きな言葉で導いてくださいます。
その中で子どもたちは思いやりを持ち、心やさしい子に育っていきます。
入園当初は典型的なイヤイヤ期で、現在もマイペースなところがある息子ですが、少しずつ頼もしさが感じられるようになりました。
こんなエピソードがあります。
公園で遊んでいると、息子は小さな子に声をかけ、一緒に遊んだり『こうやるんだよ』とお手本を見せたり、手助けをしていました。その姿に保護者の方々から『本当に一人っ子なんですか?』と毎回驚かれるほどで、きっと園でも同じように年下の子に接しているんだろうなと思い、これこそ“縦割り”のおかげだと感じました。
保護者も安心! 子育ての悩みに寄り添う「マザーコース」
この園は、子どもだけでなく保護者にとっても学びや気づきの場となっています。
毎月行われる園長先生の『マザーコース』では、モンテのおしごとの解説や発達の話、育児の悩みを共有できる時間もあります。
第一子の子育ては悩みの連続でしたが、先生方が家庭でのケア方法まで寄り添ってくださり、安心して楽しく子育てができました。
受験に不安を感じたけれど、園での生活が大きな強みに
我が家は小学校受験を視野に入れていました。
モンテ教育は、個々の発達段階に合わせて行われる一方、世間一般にイメージされる『小学校受験対策』とは方向性が異なるのではと不安もありましたが、実際には、受験に必要な力は日々の園生活の中で自然に育まれており、園での生活に少し+αを加える形で無理なく受験に臨むことができました。
なかでも一朝一夕では身につかない『巧緻性(手先の器用さ)』は際立ち、日々の「おしごと」の積み重ねの成果となってあらわれ、受験における大きな強みとなりました。
現在、小学校1年生になった息子は、他者をリスペクトする気持ちや挑戦する意欲がとても強く、『◯◯君はこんなことが得意で、すごいんだよ!』『△△先生の上手な絵を真似してみる』『自分もこんな風になりたい』と毎日のように話し、挑戦しています。
これはまさに、人格形成に大切な幼児期をこのような園の環境で過ごしたからこそ、『自分(個)』が確立され、『他者』を尊重する土台が培われたからだと思います。
このような環境で幼児期を過ごせた息子やお友達が、5年後、10年後、その先どんな姿に成長していくのか、心から楽しみです。